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執筆者の写真Nao Ogawa

今年のツリー


ずっとグズグズしていたツリーの設置を、週末に重い腰を上げ、とうとうやりました。 いざやり始めれば、ものの1時間なのですがね……今年はその作業を億劫がっていたというより、

終業式と同時に冬期講習がはじまり、クリスマス当日も入試前最後の定期試験が行われるという状況も考えると、果たしてお祝いめいたことを形式的にやったほうがいいのか、

いやいや、潔くおあずけにして、入試直前ムードに持っていくべき……などと

ぐるぐるぐるぐる、迷っていたわけなのです。 いろいろ読んでいる入試関連本に載っているご家庭の例はたいてい「イベントはおあずけパターン」で、

たとえば4人のお子さんを東大理学部に合格させたことで注目された、かの佐藤亮子ママなどは、 「誰かが受験の年はクリスマスもお正月もあえて何もせず、いつも通りの勉強スケジュールで過ごす」と決めているのだとか。いやー、さすがです。というか、うちの場合、ちびまる子と磯野カツオを足した娘(性格だけでなく成績までそっくり)が、なぜかうっかり挑んでしまった中学受験ですので、超優秀な佐藤家のスタイルを参考にしても仕方ないんですけどね。ただ、そうした本を読むたびに「やっぱりできる子って精神的に大人なんだなぁ。それにくらべてうちに娘、まだ小3とか小4レベルの無邪気さだよなぁ。きっとこの幼いままでジタバタしながら入試を迎えることになるのかなぁ」と、わたしのため息は日に日に深くなるばかり。 でもまぁ結局、そんな幼いわが子だからこそ、クリスマスは短縮版でもいいからちゃんとやろうと思い直し、

ツリーをいつもより小ぶりに仕立てたところ、塾から帰ってきた娘は、案の定大喜びしたのでした。 昨日も勉強の合間にこのツリーのそばに座ってはしあわせそうに見上げていて、

「受験が終わって来年ぜったいやりたいのは、ママといっしょにツリーのオーナメントを買いに行くこと」と話していました。あぁ、やっぱり子どもだ……かわいいんですけどね。

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