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執筆者の写真Takahiro Koike

笑い声の効能


自宅のネット環境見直しのための光回線新設工事や母の古い戸籍集め、それに伴う慣れない手続きなど、このところ仕事以外でやらなくてはいけないことが重なっています。朝のウォーキングやお祈り、窓を開放し空気の入れ替え、運動や瞑想では気持ちをカバーしきれず、縁側でお茶をしても予期せぬトラブルの連続。そんなモヤモヤ気分だからでしょう。iMacの接続を直していたらインク瓶が倒れ、書類や床がインクで真っ黒になってしまいました。


そんなとき外から聴こえてきたのが元気な笑い声です。ケラケラ、キャッキャ♪と楽しそうに家路へ向かう小学生たちのかわいい声を聴いて、一瞬で救われました。赤ちゃんがケラケラ笑うと子育ての大変さをしばし忘れるような、笑い声の聖なる力を感じました(机や床はきれいに磨き、さらにトイレまでピカピカに!)。


手塚治虫の『ブッダ』最終巻にこんなセリフがあります。

「みなさんはみなさんのできる方法でやればよい。お金を持っている人は苦しんでいる人にあたえ、ちからのある人は苦しんでいる人をささえてやりなさい。よぶんなお金もちからもない人……せめて相手の気持ちをくみとってかわいそうに……と同情してあげなさい。それだけでもいいのです。(中略)相手のために苦しんだことになる。この心のことを『慈悲』と呼びましょう。慈悲!どんな人の心にも宿っているはずです。だからあなたがだれか苦しんでいる人のことをあわれんだとき、同じように別の人がきっとあなたについてあわれんでくれるはずです。(中略)あなたが誰かを助けたら別の人が今度はあなたを助けてくれましょう」




ブッダに比べたら、ぼくのモヤモヤは小さな小さなものみたいです。




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